2020-05-06から1日間の記事一覧

続日本紀から 福福亭とん平 

七年目の巡り合わせ 天平二年(730)正月十三日、大宰府政庁に近い大伴旅人の家に集まって人々が梅花の宴会を開き、花を愛でて歌を詠んだ。大伴旅人は人々の歌の序として「初春の令月、気淑(うるは)しく風和(やは)らぐ(この初春のよき月、気は麗らかにして…

資料:江戸のしりとり歌 福福亭とん平

江戸のしりとり歌 題に「江戸の」とついているのは、もちろん土地としての江戸の意味です。8句目にある桂文治は、慶応2年(1866)に6代目を襲名して、そのころはやったしりとり歌です。祖母から聞いたものなので、通行の文献と違っているところもあると思い…

小倉百人一首もじり歌2 福福亭とん平

小倉百人一首 50~100 かくとだにえやはいぶきのさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを 藤原実方朝臣 かくとだに知らず迎えた新学年 熱き思ひで学び求むる明けぬれば暮るるものとは知りながら なほうらめしき朝ぼらけかな 藤原道信朝臣 離れても心は一つ…

小倉百人一首もじり歌1 福福亭とん平

小倉百人一首 1~50 今度は、和歌を題材に読み替えてみることにしました。 最初は、与謝野晶子の歌などで試作しましたが、きりが無いのでまとまった数の作品にしました。せっかくなので、晶子の歌もここに記しておきます。 やは肌のあつき血汐にふれも見…

海潮音より 福福亭とん平

上田敏訳詩集『海潮音』より 大学は5月中はオンライン授業、6月から通常授業ということです。教員・学生双方にとって不幸な状況を、上田敏の訳詩集『海潮音』中の2作をもとに作りました。 山のあなた カアル・ブッセ山のあなたの空遠く/「幸(さいわひ)」…

君死にたまふことなかれ 福福亭とん平

近代詩 君死にたまふことなかれ 感染したまふことなかれ 旅順口包囲軍の中に在る弟を嘆きて ウイルス蔓延下に生きる愛し子を思ひて 与謝野晶子 はげのおやじ あゝをとうとよ、君を泣く、 ああ元気なる君に告ぐ、 君死にたまふことなかれ、 感染したまふこと…