チンプン漢文1 福福亭とん平

チンプン漢文 1

 

原作

  春望   杜甫
国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じては花にも涙をそそぎ
別れを恨みては鳥にも心を驚かす 
烽火三月(みつき)に連なり
家書万金にあたる
白頭掻けば更に短く
すべて簪にたえざらんと欲す

  絶望   トホホ
国破れて五輪あり

首領(ドン)鈍にして恨みは深し
無駄を思いてはマスクに涙をそそぎ
会見を聞いては一言も心に響かず
病魔三月に連なり
自粛限度に至る
残高見れば更に少なく
もはや存続に耐えざらんと欲す 

原作
  九月十日  菅原道真
去年の今夜清涼に侍す
秋思の詩篇独り断腸
恩賜の御衣は今此に在り
捧持して毎日余香を拝す

  四月十三日  某国宰相
去年の今日御苑に宴す
周囲の賞賛一人満悦
招待の名簿は筐底にあり
保管して毎日支持を願ふ

 注:2019年4月13日のことです。

原作

  子夜呉歌  李白
長安一片の月
万戸衣擣つ声
秋風吹いて尽きず
総て是れ玉関の情
何れの日か胡虜を平げて
良人遠征を罷めん 

  今夜嘆歌  蒼白
本日二枚のマスク
万戸唖然たるの声
病魔猖獗を止めず
総てこれ自粛の家
いずれの日か賢人を得て
国民焦心を休めん
 

もう一作

  愚妻賛歌  希薄
文春連続の報
世間またかの声
亭主嘯いて謝らず
総てこれ欺瞞の言
いずれの日か地位を失い
昭恵放埒を止めん